息切れ
息切れとは
“息切れ(呼吸困難)”とは、息がしにくくなる不快な感覚のことです。“息切れ”で呼吸が速くなると、空気が足りないように感じます。そして、いくら速く深く呼吸をしても十分ではないという感覚に陥ります。また、呼吸するために、いつもより強い力が必要と感じます。
“息切れ”の原因には、次のようなものがあります。
1)心臓の病気
狭心症や心筋梗塞では、強い胸の痛みや圧迫感を感じますが、息切れと感じる場合もあるため注意が必要です。心不全になれば、息切れを感じます。最初は歩いた時に感じますが、病状が進行すると穏やかな日常の動作でも息切れを感じるようになり、更には就寝中に息切れを感じて起きてしまうようになります。心不全の原因を把握して治療する必要があります。
2)肺の病気
喘息や慢性閉塞性肺疾患(肺気腫)は息切れの原因になります。気道(空気の通り道である気管)が狭くなり、空気の流れの抵抗が増加します。息を吸うと気道(気管)が広がりますが、息を吐く際に気道が狭いため、肺から正常の速さで吐き出す事が出来ずに、肺に空気が残ります。息を吐いた後に肺に残る空気が多い程、息切れが強くなります。気管を広げる吸入薬を中心に治療を行います。
風邪がこじれて肺炎になっても息切れを感じますし、頻度は少ないですが、肺が硬くなる病気があります(間質性肺炎)。空気中の酸素を十分に取り込まめないために息切れを起こします。肺の動脈が血栓などにより突然詰まった状態である肺血栓塞栓症は一般的ではありませんが、深刻で緊急性の高い病気のため緊急的な治療が必要となります。
3)その他
貧血や体重増加などでも息切れをきたします。背骨の圧迫骨折により変形が強くなった場合も、前屈みの姿勢のため、胸が圧迫されて息切れを感じるようにもなります。
息切れの原因は様々です。
以下の点を確認して受診されることをお勧めします。
- どのような息切れか? 咳や痰がでる。 ゼーゼー(喘鳴(ぜんめい))といった息が聞こえる。
- 寝ている途中で目が醒める。靴を履こうとして、前屈みになった際に息苦しい。
- どのような時に息切れが起きるのか?=安静にしていた時、体を動かした時など
- 息切れはいつ頃からか?
- 何かを吸い込むような仕事に就いていた。
- 以前、何かを吸い込むような職業に従事していた。
- 新しくペットを飼い始めたか?